2.XMLの基本

 

XMLの基本

XML(eXtensible Markup Language)は、情報の記述とデータの交換に使用されるテキストベースのマークアップ言語です。XMLは非常に柔軟な構造を持ち、データの階層的な表現と意味付けを可能にします。この記事では、XML文書の基本的な構造、タグと要素の役割、そして属性の使用について詳しく説明します。

XML文書の構造

XML文書は、以下の要素で構成されます。

  1. 宣言(Declaration): XML文書の冒頭にある宣言は、文書のバージョンとエンコーディング方式を指定します。一般的な宣言は次のようになります:
                <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
                
    この宣言は、XMLバージョン1.0を使用し、UTF-8エンコーディングを採用していることを示しています。
  2. 要素(Elements): XML文書内には、開始タグと終了タグで囲まれた要素が含まれます。要素は階層的にネストでき、データを表現します。 例えば:
                <book>
                    <title>XML for Beginners</title>
                    <author>John Doe</author>
                </book>
                
    上記の例では、<book>要素が2つの子要素(<title><author>)を持っており、それらが階層的に構造化されています。
  3. コメント(Comments): XML文書内にコメントを追加することができます。コメントは以下のように表現されます:
                <!-- This is a comment -->
                
    コメントはXMLパーサーによって読み飛ばされ、文書の説明や注釈を挿入するために使用されます。

タグと要素の役割

XMLでは、タグと要素が重要な役割を果たします。

  • タグ(Tags): タグは要素を定義するためのマークアップ記号です。タグには開始タグと終了タグがあり、開始タグは<で始まり>で終わり、終了タグは</で始まり>で終わります。 例えば、<book>が開始タグであり、</book>が終了タグです。
  • 要素(Elements): 要素は開始タグと終了タグで囲まれた部分全体を指します。要素はデータや内容を含むことができ、階層的にネストされることで複雑なデータ構造を表現できます。 例えば、<title>XML for Beginners</title><title>要素で、その中に本のタイトルが含まれています。

属性の使用

XML要素は属性を持つこともできます。属性は要素の追加情報を提供し、通常は開始タグ内に配置されます。属性は以下のように表現されます:

    <person name="John" age="30" />
    

この例では、<person>要素がname属性とage属性を持っています。属性は要素の特性を示し、データの追加情報を提供するために使用されます。

属性を持つことで、要素にさらなる意味や情報を付加でき、データの詳細な表現が可能となります。

XMLはその柔軟性と拡張性から、データ交換や情報の記述に幅広く利用されています。XML文書の構造、タグと要素の役割、属性の使用を理解することは、XMLの基本理解に重要です。次回の記事では、XMLのバリデーションとDTD(Document Type Definition)について探求してみましょう。